スタッフ紹介

itoを支える愉快な仲間たちをご紹介します!

新人もおりますが、ほとんどが経験豊富な頼もしい仲間たちです。気軽に声をかけてくださいね!

サービス管理責任者

新沼奈織子(にいぬま なおこ)

社会福祉士・精神保健福祉士

盛岡市出身、北上市在住
趣味/YouTubeを観ること
マイブーム/朝倉兄弟の動画、犬のほのぼの動画

主任(職業指導員) 

渡邊 輔(わたなべ たすく)

盛岡市出身、奥州市在住
趣味/音楽
マイブーム/クラフトコーラづくり

生活支援員・広報担当 

多田このみ(ただ このみ) 

花巻市出身・在住
趣味/音楽を聴くこと
マイブーム/料理(炊き込みご飯が得意)

生活支援員 

及川美穂(おいかわ みほ)

金ケ崎町出身・在住
趣味/K-POPを聴きながらウォーキング&ドライブ
マイブーム/BTS

法人代表・管理者

藤村千紗(ふじむら ちさ)

社会福祉士・介護福祉士

静岡県出身、北上市在住
趣味/みんなで楽しくお酒を飲むこと
マイブーム/晩酌

オープン前のスタッフ対談 

いよいよ、ito始動!
ワクワクのスタッフたちが描く未来。

 2021年11月12日のオープンを2日後に控えた11月10日、スタッフみんなで対談を行いました。これまでの経歴、itoで働こうと思った理由、どんな活動をしていきたいのか、どんな空間にしていきたいのか……。みんなでざっくばらんに語り合いました。itoで働くスタッフたちはどんなヒトたちなのか? どんな想いを持っているのか? を少しでも感じていただければ幸いです。どうぞ、ご覧ください。

恋に。遊びに。「福祉」の道を選んだそれぞれの理由。

・みなさんの子どもの頃の夢は?

渡邊:学校の先生になりたかったです。当時の担当の先生の教え方が独特過ぎて、「俺が教えた方がうまいんじゃないか」と思ったのがきっかけです(笑) でも高校に入ったら心理学に興味がわいて、大学もそっちに進んだつもりで北海道まで行ったんですけど、入学してみたら「教育学」だったんですよ(笑) なぜかと思って大学に聞いたら、俺が入った学部には「心理学」と「教育学」があって、当時は「心理学」が人気で定員オーバー。でも「教育学」には空きがあったので、成績が悪い生徒から「教育学」に回されたみたい(笑) そっちでものちのち「心理学」の勉強はできたんですけど、今の仕事をしていると、やっぱりあのとききちんと「心理学」の勉強しておきたかったなというのはありますね。

奈織子:私は幼稚園の先生でした。私の担任だった先生が厳しい方で、でも隣のクラスの担任の先生はすごく優しくて、卒園したあとも年賀状をくれたり、「結婚したよ」とハガキをくれたり、隣のクラスの生徒なのに気に掛けてくれて、子どもの頃はそういう優しい先生になりたいと思っていました。でも、高校になると特に夢はなかったですね。それより遊びたかった(笑)

美穂:子どもの頃は花屋さんとかいろいろありましたが、一番は「保育士さん」でした。でも、中学で英語が好きになって「ツアーコンダクター」になりたくて高校は国際科のある学校に入ったんですが「英語だらけ」の授業で英語が嫌になっちゃったんですよ(笑) それでやっぱり「保育士さん」になろうと思って保育を学べる短大に進みました。それから20年ぐらい保育士をやっていましたね。

・このみさんはまだ16歳ということで、等身大の夢は?

このみ:私は夢がコロコロ変わって、そのとき理科の点数が良かったから「科学者になろう」とか、会社を経営するのがかっこいいから「社長になろう」とか、いつも突発的に夢が変わります(笑) 今は「雑貨屋さん」とか「カフェ」に興味があって、itoではいろいろな出会いもありそうだし、いろいろできそうなのでこの機会にいろんなことを学びたいと思っています。

千紗:私は夢を持たない子どもで、大人になってもそうでした。就職して初めて懇親会のようなものがあったときに、それぞれ「今後どうなりたいのか」を話す機会があったんです。でも、私には話すことがまったくなくて「それがダメなことなのか」と思って、すごく涙があふれてきて「自分が何をしたいかなんて、まったくないんです」と言って、その場で泣いちゃった記憶があります(笑)

・当時はずいぶんナイーブだったんですね。

千紗:だった?(笑)

・千紗さんと奈織子さんと渡邊さんは、どのようにして「福祉」の道へ。

千紗:私は8年くらい前に、全国を対象に社会的に孤立してしまいそうな方たちや孤立してしまっている方たちを多角的に支援するための相談対応を行う仕事に就いたのがきっかけです。それから3年前に北上市内で居場所づくりを行う任意団体「途良や」を立ち上げて活動したりもしています。

奈織子:私の場合は母が看護師なんですが、老人ホームのようなところで働きたかったみたいで、それで私にも「福祉がいいんじゃない」と勧めてきたんです。当時は岩手に福祉関係の学校がなかったので、遊びたい盛りで家を出たいと思っていた私は「やった! 家を出られる」と思って、「いいよ」という感じで実家を出て福祉の短大に入りました。それから卒業後もずっと福祉関係の仕事で、主に就労支援施設で働いてきました。

渡邊:俺の場合は大学も別に福祉関係ではなくて、「生涯教育」と言って「生涯にわたって学びを通してどうやって楽しく豊かな人生を過ごすか」みたいなことを学んでいたんですけど、卒業するのに6年かかったんですよ。大学時代は大好きな音楽とバイトばかりやっていたので(笑) だから6年生になって尻に火がついたように大学に通って単位をむさぼるように取っていたので、就活なんてできるわけもなくて(笑) そんなときに当時は熱帯魚にハマっていて、よく行く熱帯魚屋さんと仲良くなって「仕事ないならうちに来れば。それで店でも持てばいいじゃん」と言われて、「それもいいな」と思って働くことになったんですよ。ただ、そのとき付き合っていた方の親御さんと会うことになって……。そのお父さんが安定志向の方で「彼氏にするなら公務員じゃなきゃダメ」という感じだったので、でも「今さら公務員の勉強もできないし」となったときに、「福祉の仕事ならお父さんも納得してもらえるんじゃないか。ヒトのために働く立派な仕事だし」と思って、それで福祉の世界に飛び込んだんですよ。

枠組みからこぼれてしまうヒトたち。
信頼関係を築く長い道のり。

・どんなお仕事をされたんですか?

渡邊:もう20年前ぐらいですけど、当時は知的障がい者さんが生活しながら仕事をする「更生施設」というのがあって、そこの支援員の募集があったんですよ。資格や経験がなくてもOKだったので、俺でも大丈夫だと思って応募したら働かせてもらえることになったんです。60人ぐらいの方がいらっしゃって、そこで5年お世話になって北海道から岩手に戻ってきました。

・その後は?

渡邊:当時は「ひきこもり」や「ニート」が問題になりはじめた頃だったんですよ。それで国の働きかけでそうした若者の就労を支援する「サポステ」(若者サポートステーション)というのが動きはじめた頃で、俺も盛岡でその仕事に携わりました。就職に関しては仕事を紹介する「ハローワーク」、セミナーなどを開いたり履歴書の書き方やビジネスマナーを教えて就職できるように支援する「ジョブカフェ」などの機関がありますが、「サポステ」は「ハローワーク」や「ジョブカフェ」までも行けない方。例えば、「働かなきゃ」という気持ちはあるんだけど、「ずっとひきこもっていて人前に出るのが怖い」とか「以前働いていた会社で辛い想いをして働けなくなった」とか「ヒトとうまく接することができなくて働けない」という方たちの相談にのって、「どうしたら前向きな気持ちになって一歩を踏み出せるか」「何からはじめたらいいのか」というところからいっしょに考えて働くまでをサポートする取り組みに6年ほど携わりました。

・今、多くのメディアで「ひきこもり」が社会課題のひとつとして注目されていますが、その先駆けの取り組みだったんですね。

渡邊:そうですね。ただ、俺がいた当時は15歳から39歳までが対象でしたが、今は15歳から49歳までになっています。現在は8050(ハチマルゴーマル)問題(80代の親が50代のひきこもりの子どもを自分の年金で支える)とか9060問題とか言われていて、当事者の方の高齢化が進み、新たな問題となっていますよね。

・当時で、どれくらいの方の相談にのっていたんですか?

渡邊:登録者だけでも相当いらっしゃいました。俺自身でいうと1日5件ぐらいの相談を受けていて、年間ではのべ1,000件ぐらいになりました。ただ、1回相談すれば解決するものではなくて、何度も何度も時間をかけて相談にのりながら、信頼関係を築いて進めていくものなんですよね。でも、そうするとやっぱり人間なので相性も大事で合う合わないということもあって、“1回だけ”や“数回だけ”という方も多くいらっしゃいます。ですからチームで対応することが大事で、例えば「俺とは合わないけどアイツとは合いそうだ」となったらその仲間に入ってもらったりして、そういうやり方をしながら俺個人で継続的にサポートしていた方は年間20~30人ぐらいでした。

・とても時間のかかる仕事なんですね。

渡邊:そうですね。「福祉」を円滑に進めようと考えたとき、制度というのはある程度必要で、「誰のためか」という枠組みがまずあって、その枠組みのなかでシステマチックに対象の方をサポートしていくわけです。ただ、そうやって進めていくことも効率的で大事なことだとは思うんですけど、その枠組みにはハマらないヒトというのがごまんといることが「サポステ」でわかったんですよ。例えば、「サポステ」にいらっしゃる方は、障がい者手帳を持っていないので障がい者ではないんです。でも、いざ一般の会社で働くとなると、人付き合いだったり、仕事のやり方だったり、どこかで上手くできなくて、どんどん難しい、辛い立場になってしまうんです。本人も自分の立場を難しくしているのは自分のどこかに原因があるとはわかるんだけど、それが何なのかはわからず、不安や悩みだけ抱えて部屋にこもってしまう……。そういうところをいっしょに話しながら、「俺ってこういうところがあるから他のヒトと話が合わなかったんだ」というぐらいのレベルでの気づきを積み重ねていって、「自分の説明書」を自分で書けるようになると劇的にその方は変わっていきます。

・「自分の説明書」とは?

渡邊:例えば「俺ってすごく忘れっぽくて、物を覚えるのが苦手なんですよ」という方がいて、でも話していくと「言葉で指示されても全然頭に入ってこないんですけど、図とか現物を見せてもらえると俺できるんです」とか、そういう風に自分を理解して、どうすればいいかに気づいて自分から言えるようになるということですね。でも、いきなり社会に出て結果だけ求められるようになると、「できない」という部分だけクローズアップされて、「何が原因か」に気づく機会はほぼほぼないんですよね。

・となると、やっぱり時間をかけて腹を割って話せる信頼関係を築いていくことが重要なんですね。

渡邊:そうですね。自分自身を掘り下げていくという機会は普通ないですからね。それって時間もかかるし、とても難しい作業で、だからこそ信頼関係が大切で、信頼できる人間とじゃないとできないことですよね。長年、福祉の仕事に携わっていますが、その結論は昔から変わっていません。信頼できるヒトがそのヒトの周りに“ひとり”いれば、そのヒトは救われるんですよ。どんな状況でも。もちろん、そういうヒトに自分がなれるとは思ってもいませんけど、でもチームを組んでいれば、そのうちの誰かが、そういう不安や悩みを抱えているヒトの“信頼できるヒト”になれる可能性はひろがる。俺は生理的に無理というヒトでも、千紗さんになら言える。奈織子さんになら話せる……。そういうことが出てくるからチームで働きたいとも思うし、そういうチームになりそうな予感がitoにはあるし、だから俺はここで働きたいと思ったんです。

・奈織子さんも20年以上、福祉の仕事に携わっていらっしゃいますが、「信頼関係」の大切さというのは実感されている部分ですか?

奈織子:そうですね。私も主に就労支援施設の仕事に携わってきましたが、やっぱり信頼関係を築くとなると、どうしてもある程度の期間は必要になります。それに信頼関係ができてくると相談だけじゃなくて世間話も気軽にできるようになって、「奈織子さんになら何でも話せる」と言われるようになると、やっぱり利用者さんも居心地がいいということだし、私自身もうれしいですよね。私自身も決して完璧な人間ではないので、利用者さんから教えてもらえることもたくさんあって、お互いが対等というか、利用者さんとは家族の愚痴も含めて何でも言い合える関係になれたらとは思っています。

・利用者さんからどんなことを教えてもらったんですか? 

奈織子:私はIT関係が苦手なのでスマホやパソコンのことだったり、私の知らない趣味のことだったり、料理のことを教えてもらったり……。ふつうに助けられています。

・利用者さんとの印象的なやりとりは? 

奈織子:就労支援施設に来る前から結婚を目標にしていたカップルの方たちがいて、私が働く施設に2人で通っていたんですけど、「今度結婚します!」と私に一番に教えてくれたり、別の方では「彼氏ができました!」とか「彼女ができました!」とか、「赤ちゃんができました!」「産まれました!」とかプライベートの大切なことまで教えてもらえると私自身もうれしくなりますし、そういうことが印象的ですね。あとは、私は犬が大好きなんですが、そういうのもあって私が飼っていた愛犬のイラストを描いてプレゼントしてもらったり……。その愛犬も亡くなっちゃったので、余計にうれしかったですね。

人間関係の深い悩み……。自分の経験を糧に。

・美穂さんはずっと保育士さんをされていたんですよね。

美穂:はい、20年ほどやっていました。

・それからitoで働くことになったきっかけは?

美穂:子どもと接する保育士の仕事はすごく楽しかったんですけど、人間関係がしんどくなって体調を崩して保育園に行けなくなってしまったんです。ふだんの生活はなんともないんですけど、保育園に働きに行こうとするとダメなんですよ。まったく身体が動かなくて……。それで病院に行ったら「適応障害」と言われて、それから1年半仕事を休んでいました。「ヒトと接する仕事はしばらく無理かな」と思っていたときに、私の知り合いが千紗さんとも友達で、実際に千紗さんからお話を聞いたら「働いてみたいな」と思ったんです。

※適応障害:ストレスが原因で引き起こされる感情や行動の症状によって、仕事や学業、家事育児を行うなどそのヒトの社会的機能が大きく阻害されたり、困難になったりする状態。

・千紗さんのどんなお話に魅かれたんですか?

美穂:「自立訓練(生活訓練)」と「就労継続支援B型」の多機能型事業所なんですけど、そのベースに「フリースペース」というのがあって、障がいのあるなしにかかわらず「みんな誰でも来ていいよ」という部分ですね。枠に縛られない空間というのにすごく憧れていて、itoの考え方も支援する側・支援される側という枠に縛られてなくて、私たちと利用者さんとがいっしょに考えて空間をつくっていくという考え方だったり、地域のヒトも気軽に来られるという部分だったり、とにかく「みんないっしょに」という考え方にすごく共感しました。私たち働いている側も、利用者さんも、地域の方も、みんなフラットでいられる場所ってなかなかないと思うし、きっと居心地のいい空間になるんじゃないかと思ったんです。

・保育士さんとは違う仕事ですし、「ヒトと接する仕事」にもう一度戻ることに対する不安は?

美穂:千紗さんもそうですし、そういう千紗さんの周りに集まってくるヒトたちも上下関係とか社会的な縛りに関係なく、誰にもフラットに接する方たちだろうと思ったんですよ。それに実際にみなさんとお会いしてみると、やっぱりそうだったので不安はありませんね。もともとヒトと接する仕事が好きなので、むしろ楽しみです。

・ご家族の方は仕事に復帰されることに心配は?

美穂:「無理しないでね」と言って送り出してくれました。それに最初は無理のない範囲で、フルタイムではなくパートタイムで働かせてもらえることになっているので、少しずつですね。慣れてきたら、長く働きたいなと思っています。

・このみさんは、どういった経緯でitoへ?

このみ:私も人間関係のことがきっかけで高校に行けなくなって、通信制の高校に変えようとしているときに千紗さんから声をかけてもらいました。そのときは1ヵ月ぐらい家にいて、でも何もしていないときだったんですよ。私自身、何もしていないと別に焦る必要もないのに焦っちゃうタイプで、お母さんにも「外に出た方がいいんじゃない」と言われたこともあって、思い切って働いてみようと思いました。

・どの辺に魅かれて?

このみ:そもそも仕事をするのも初めてで不安だったんですけど、千紗さんからお話を聞いて、itoの名前の由来とか、「こういう風にしたいんだよね」ということを具体的に聞いたときに、「ここでなら働けそうだな」と思って不安が安心に変わった感じです。

・千紗さん以外は知らない大人たち。そこで働くことに対する不安はなかったですか?

このみ:もともとヒトとかかわるのは好きなんですけど、学校という空間になるといろいろ気を遣ったり、ひとつの言葉に対してもいろいろ深読みしたりしてしまう自分がいて、そうするとどんどんヒトとかかわるのが辛くなってきて、学校にも行けなくなったんです。でも、じゃあヒトとかかわらなければいいのかというとそれもちょっと違って、やっぱり社会に出てヒトとかかわりたいと思ったとき、千紗さんからは「困ったことがあったら経験豊富なスタッフがいるから、いつでも頼っていいし、ひとりではなくチームでやっていくんだよ」と言われていたので、もちろん不安もありましたけど、そういう安心感がありました。それに今回はリフォームも自分たちでやったので、他のみなさんといっしょに作業するなかで人柄も知ることができて、どんどん不安がなくなってきたというか、楽しみになってきました。

誰もがそこに居て、居心地のいい場所へ。

・itoでやってみたいことはありますか?

渡邊:「とりあえず、あそこに行けばいいよ」と思ってもらえる場所にしていくことですね。さっきも話した「サポステ」なんですけど、俺が担当していた最初の頃は「15歳から39歳の働きたい若者」という大きな枠組みで動いていたんですよ。そうしたなかでいろいろな方と接していると、本人は気づいていないけど障がいが原因だったり、もしかしたら病院に相談に行った方がいいかも、というような方たちも相談に来るわけです。そんなときに、もちろん適切な機関に繋いでいくんですけど、その前に「元気づけ」だったりただ世間話をするだけでもよくて、そういうことも含めて「居場所」というものをつくりながらやっていこうという雰囲気があって、そういう空気感が俺は好きだったんですよ。とりあえず利用者さんも「どうしたらいいか……」と不安や悩みを抱えて来ているわけですから、そこをきちんと「受け止める」というプロセスも大切だと思うんです。それをitoでやりたいですね。「とりあえず、あそこに行けばいいよ」と思ってもらえる場所にすること。もちろん、「自立訓練(生活訓練)」と「就労継続支援B型」の多機能型事業所として活動していくわけですが、そこだけにとどまらずフリースペースを活用してもっと大きな枠組みで、利用者さんと地域のみなさんといっしょに誰でも受け入れる、そういう「居場所」をつくっていきたいですね。

奈織子:私も訪れたヒトがほっこりできる空間をつくりたいというのはありますね。障がいがあるとかないとか関係なしに集まれる場所、誰もがそこに居て居心地がいい場所、ほっこりホッとできる場所になればいいなと思っています。あとは私は犬が大好きなのでドッグカフェ的な、犬といっしょに散歩中もふらりと立ち寄れるような、そういう場所になってほしいですね。そうなると、私も犬と戯れられますし(笑)

・このみさんは?

このみ:1階の外にあるライトがかわいくて、いつもそこに目がいくので、あそこで何か販売できたらいいなと思いました。itoもまだできたばかりなので初めてだとちょっと入りにくいこともあるかもしれないけど、中に入らなくても買えるようにできたらいいねとは千紗さんとも話していて、中のインテリアもかわいいので、それがきっかけでいろんなヒトが訪れるようになってくれたら、この地域にも新しい風が吹くのかなと思います。

・このみさんは高校を辞めて通信制に変えるなど16歳でいろいろ経験されていますが、そういう世代の方も集まれる場所になるといいですね。

このみ:そうなるといいなと思います。ふつうにバイトするという選択もありましたが、やっぱりヒトとかかわることにまだ不安が大きくて、でもitoではしぜんに受け入れてもらえて、それでちょっと心に余裕ができたというか……。それに「居場所」をつくるということを考えると、仕事としても私なりにお手伝いできることがあるのかなと思うんです。そういう意味でもやりがいがありますし、救われた感じがあります。

・「この先輩、相談にのってくださいよ」とか学生さんが来るかもしれないですよね。

このみ:大丈夫かな(笑) みなさんに教えてもらいながら、がんばります。

・美穂さんはいかがですか?

美穂:みなさんと同じように、誰もが居心地がいいと感じる場所がつくれればいいなと思います。私も経験したからこそわかるんですが、どうしても仕事に行けないヒトが、では家に居ればそれで救われるかというとそんなことはないんですよ。そういうヒトたちって家に居ても何もしてないから「私ここに居ていいの?」と悩んだり、「私何もしないで何やっているんだろう?」と自分を責めたり……。そういうときに息抜きじゃないですけど、「あそこにちょっと行ってみようかな」という自分にとって居心地のいい場所があったら、それだけで気持ちがラクになると思うんです。それで何をしてもいいのであれば、好きな本を持っていってそこで読んでもいいし、音楽が好きなら歌ってもいいし(笑) そういうヒトたちもいつでも入りやすい空間を、みんなでつくっていけたらいいなと思います。

リフォームも自分たちで。
みんなでいっしょにつくる未来へ。

・今回は利用者さんや地域のみなさんを迎えるにあたって、みなさんでリフォームしたわけですけど、お気に入りの場所はありますか? このみさんはライトでしたっけ?

このみ:そうです。外にあるライトです。なんかかわいくて、いつも目がいくんですよね。

渡邊:1階の天井に吊り下げられたライトも一個一個すごい雰囲気があって好きですね。あとはエントランスのリースも。最初にリースを逆につけたのが面白かった(笑) 

奈織子:私は自分が手をかけた天井、壁、床……、全部がお気に入りです。プロの方みたいにキレイにはできていないかもしれないけど、一生懸命ペンキを塗ったり床を張ったりしました。すべてが思い出です。

渡邊:この床もいいですよね。 

美穂:私は窓です。一生懸命、窓拭きしたので(笑) でも窓から見える景色もいいですよね。私は好きです。

・最後に代表の千紗さん。いかがですか? みなさんのお話を聞いて。

千紗:本当にうれしいというか、今みんながお話したことを全部やっていただけたら、こんなに幸せなことはないと思いました。それを実現してもらうために、私もみんなのことを全力でサポートできるようにがんばりたいと思いました。

・では、代表なりにどういう場所にしていこうというのは特には……。

千紗:もう、みんなが全部言ってくれました(笑) それがすべてです。「とりあえず、あそこに行ってみよう」「あそこに行けばなんとかなる」「ここに居ていいんだ」と思える場所にしていけたらと思います。

・では、最後に利用者さんや地域のみなさんにひと言。

渡邊:「まず気軽に来てみてください」ということに尽きますね。もちろん販売しているものがあったら買ってはいただきますが(笑)、でも基本は「何かをあげます」とか「何かをもらいます」とか、「障がいがある」とか「ない」とか、「支援する」とか「される」とか、「指導員」と「利用者さん」とか、「利用者さん」と「地域のヒト」とか、そういうことを抜きに同じ空気として、同じ水として、「いっしょに同じ時間を過ごしましょう」という感じなので、よろしくお願いします!(笑)

奈織子:そうだよね。私も「いっしょに居心地のいい空間をつくっていきましょう」という感じです。

渡邊:「いっしょにつくりましょう」ですよね。本当に。

美穂:何もないところからつくっていくわけですからね。スタッフもだし、来てくださる方もだし、せっかくなら「好きなことやりましょう」ですね(笑)

 

・このみさんは?

このみ:私も同じなんですけど、私は仕事をするのが初めてなので、来てくださる利用者さんといっしょに学んでいけたらと思いますし、地域のみなさんにも気軽に声かけてもらえるように、穏やかなというか、話しかけやすい自分になりたいと思っています。よろしくお願いします!

・最後に代表、ひと言。

千紗:本当にみんなといっしょです! 「誰でもどうぞ」ですよね。itoをよろしくお願いします!

(おわり)

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